都レンジャーニュース

都レンジャーニュース 平成28年度

平成29年3月28日(父島レンジャー 熊本)

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  • 検討会への出席

     都レンジャーの業務のひとつに、東京都の自然環境保全事業の補助があります。小笠原では無人島での事業も多く天候や海況に左右されるため、機動力のある都レンジャーが巡視業務と合わせて様々な調査や作業を補助することも少なくありません。毎年、事業の方針を決める検討会が内地で開催されるのですが、都レンジャーもこの会議に出席し、その年に都レンジャーが実施した調査報告や情報提供を行っています。専門分野の先生方との意見交換は、多くの科学的アドバイスをいただき、現場の課題を共有できます。 今後も、都レンジャーは裏方として、さまざまな自然環境保全事業をバックアップしていきます。(写真は現地での調査の様子)



平成29年3月28日(父島レンジャー 熊本)

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  • 東京都内の小学校での特別授業

     3月6日、都内の某小学校より依頼を受け特別授業を行いました。この学校のある地域はESD(Education For Sustainable Development)持続発展教育を市内の全小中学校で取り組んでいます。今回の授業は、小笠原諸島の自然や生活、そして小笠原諸島が抱える問題「外来種問題」について話をしました。小笠原諸島は一度も大陸や大陸島とつながったことのない島のため生物の種類も少なく、また島の外から人間によって持ち込まれた生物「外来種」に非常に弱く、今も様々な外来種問題を抱えています。ノネコ・ノヤギ・ネズミ・グリーンアノール・ツヤオオズアリなど、具体例をあげてどのような影響があるのかを伝えました。そして、都内にもある外来種問題を取り上げたところ、児童や先生からも知らなかったという声が多く、自分たちの身近な問題に気づいてもらえたようでした。外来種対策事業は多額の予算がかかり、時間もかかります。外来種をこれ以上拡散させないために自分たちにできることのひとつとして、「靴や洋服の泥や種子などを落とす」「ペットを最後まで飼う」ことを伝えました。外来種問題に対しては最先端の取り組みをしている小笠原諸島から、内地への発信は非常に効果が高いと実感しています。今後も積極的に外来種問題等の普及啓発を継続していきたいと思います。

平成29年3月26日(父島レンジャー 後藤)

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  • 都レンジャー業務体験

     今年も東京テクニカルカレッジの小笠原環境研修として、都レンジャーの業務体験をしてもらいました。主な業務である巡視では、利用者の安全や施設の利用のしやすさ等に着目し、普段とは違った視点で歩道を歩いてもらいました。また施設の応急補修として、段差解消と洗掘防止のための歩道整備も一緒に行いました。学生たちは、慣れない作業や初めて使う道具に試行錯誤しながらも、汗をかきながら熱心に取り組んでくれました。作業後の発表では、工夫した点を説明する学生たちの充実した顔が印象的でした。

平成29年2月12日(父島レンジャー 後藤)

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  • 多摩レンジャー来島

     1月18~21日にかけて多摩地域の都レンジャーが小笠原に来島し、園地歩道の共同巡視と意見交換会を行いました。意見交換会の場では、各地域の特徴にもとづいた利用者への対応や歩道整備の方法、レンジャー業務の展望などについて話し合いました。多摩と小笠原では自然環境や利用者数などフィールドの特徴に違いがありますが、今回の交流でお互いの取り組みを知り、多くの情報を共有する事が出来たと思います。今後もこのような交流の場を設けて、お互いに高め合い、業務の質を向上させていきたいと考えています。



平成29年2月9日(父島レンジャー 井上)

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  • 聟島列島アホウドリ類繁殖状況調査

     1978年から続くアホウドリ類の繁殖状況調査。この調査では、小笠原群島で繁殖するアホウドリ類のヒナに足環をつけて、その年に生まれたヒナの数を記録しています。今年も5月の本番に向けて事前調査を実施してきました。事前調査では、全体のおおよその数と繁殖場所を確認して、本番にスムーズな動きができるように段取りを決めます。今年のヒナの数は、例年より少し多いくらいでした。  写真左側にいるのは、今季生まれた「クロアシアホウドリ」のヒナ。両親の足を見てください。足環がついているのが分かりますか?この足環の記録を確認すると、両親共に2012年に生まれたことがわかりました。今季生まれのヒナたちも、また小笠原に戻ってきてくれることを期待します。

平成29年2月8日(母島レンジャー 向)

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  • 滑り止め設置作業

     母島の南崎線歩道入口にある木道は苔が生えやすく、雨天時に滑りやすくなることがありました。応急補修として、滑り止めテープを貼っていたのですが、小笠原の日差しが強いためか、すぐに劣化してしまう状況でした。そこで、滑り止め加工された桟木を木道に設置し、安全性を増す工夫をしました。  都レンジャーは、歩道が快適に利用できるよう、支障木や倒木の処理のほかに、施設の整備にも力を入れています。歩道をご利用の際にお気づきのことがありましたら、どうぞお気軽にお声かけください。

平成29年1月5日(父島レンジャー 川口)

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  • 年末年始の外来種対策強化

     父島には、カタツムリを食べるニューギニアヤリガタリクウズムシが島外から侵入してしまったため、小笠原諸島固有のカタツムリが激減しています。  東京都レンジャーは、ははじま丸の入出港の際に、父島と母島にて外来種の拡散防止対策を行っています。母島には、ニューギニアヤリガタリクウズムシが侵入していないため、靴底に付着した泥とともに、父島から母島へ運ばれないよう、靴底の洗浄を呼びかけています。年末年始は、多くの方々が父島母島間を移動するため、父島でも新たに泥落としマットを設置して、元日もレンジャー2名体制で対応しました。

平成28年12月27日(母島レンジャー 宮川)

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  • 多摩レンジャーとの共同巡視

     東京都レンジャーは、小笠原地区2か所と多摩地区4か所に配置されています。母島レンジャーが12月に内地出張に行き、多摩レンジャーと一緒に巡視や園地・歩道の整備などを実施しました。同じ東京都レンジャーでも、小笠原と多摩では気候も利用者の数も大きく違い、それにより仕事の内容が現場に合わせて少しずつ違ってきます。普段なかなか顔を合わせることのできない両地区のレンジャーが一緒に仕事をすることで、新しい発見や刺激がありました。2017年も頑張りますのでよろしくお願いします。

平成28年12月6日(母島レンジャー 平野)

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  • 外来種除去セットの設置

     南進線終点から小富士・南崎までの歩道の途中のすり鉢に、外来種対策を強化するため、靴底用泥落としブラシ・お酢スプレー・お酢の予備を設置しました。すり鉢から小富士・南崎方面には外来種「オガサワラリクヒモムシ」はいません。本種は肉食性で、土壌動物などを捕食することが報告されています。本種の新たな侵入を防御するため、靴底にはお酢スプレーとブラシによる泥落としをお願いします。また、衣服およびリュックなどの持ち物に本種が付着していないことをご確認ください。休憩舎でひと休みしながら、生態系の保護にご協力お願いします。

平成28年11月9日(父島レンジャー 後藤)

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  • 世界自然遺産都道県連絡会議への出席

     10月20~21日にかけて白神山地で開催された世界自然遺産都道県連絡会議に、小笠原から世界自然遺産担当課長と都レンジャーが出席してきました。会議の内容は、世界自然遺産地域を有する5つの都道県が、それぞれの地域における問題や課題を提供し、全体で話し合い、情報共有を図るというものです。話し合いの中で、東京都レンジャーとして現場の立場から意見を発信する機会もありました。他地域で起こる様々な問題と課題は、今後、小笠原地域でも起こり得る内容もあり、今回学び得たことは今後の活動に還元していきたいと考えています。

平成28年10月29日(父島レンジャー 井上)

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  • 世界自然遺産登録5周年記念 企画展

     小笠原諸島が世界自然遺産に登録されて、今年の6月29日で丸5年が経ちました。節目の年ということで、企画展が開催され、東京都レンジャーも出展しました。内容は、カリフォルニア大学から生物進化学の世界的権威の教授をお招きし、「世界の島々の進化の物語」について講演を行ってもらうと同時に、島内で活動しているさまざまな団体が、島民にむけて、それぞれのおすすめ情報をポスター形式で発信するものでした。私達は、普段巡視を行っている歩道で、珍しい動植物を見られるスポットや時期、おすすめの景観を紹介しました。イベントは大盛況でした。

平成28年9月3日(父島レンジャー 井上)

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  • 東京農業大学ボランティア部

     東京農業大学ボランティア部の受け入れを行っている、林野庁小笠原諸島森林生態系保全センターに、東京都レンジャーも協力を行いました。活動内容としては、電信山線歩道沿いの外来種駆除作業で、総勢約50名のマンパワーを結集して、モクマオウとリュウキュウマツを対象に、伐採、薬剤注入作業を行いました。外来植物に覆われていた在来植物には光が当たり、歩道からの景観もとても良くなりました。伐採した木の一部は、歩道整備の材料や炭焼きとして活用します。学生のみなさん、お疲れ様でした!!

平成28年8月27日(父島レンジャー 後藤)

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  • とびうおクラブ

     夏休みもあと少し、父島の小学1年生から3年生が参加するとびうおクラブに、父島レンジャー全員でレクチャーを行ってきました。今回のテーマは「身近な自然を感じる、知る、興味を持つ」。自然の中の宝物を見つける"フィールドビンゴ"や、道脇の茂みに置かれた人工物を探す"カモフラージュ"など、様々なゲームを行いました。子どもたちは友達と協力しながら自然をよく観察し、熱心にゲームに取り組んでくれました。次世代を担う子供たちが興味の幅を広げていけるように、今回のような取組を今後も続けていきたいです。

平成28年7月8日(父島レンジャー 川口)

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  • ちびっこクラブ

     島の3歳~5歳のこどもたちが参加している、ちびっこクラブにレクチャーを行ってきました。今回は、これからの海遊びに向けて、海での楽しい遊び方と海で見られる生物について話をしてきました。海での遊び方では、危険な生き物について説明すると、怖そうな顔をしながらも真剣に話を聞いてくれました。また海の生物の話では、カニに興味を持ち、さっそく浜でカニを見つけると、ずっと観察しているこどもたちでした。好奇心旺盛なこどもたち、島の自然にどんどん興味を持ってもらえるよう、引き続き協力していきたいです。

平成28年6月24日(母島レンジャー 宮川)

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  • 移動教室への同行

     毎年、母島の小学4,5年生は平島に行きます。そのための事前学習もレンジャーが行いましたが、今回は当日もレンジャーが同行し、現地で利用ルールの説明や生き物解説、安全管理等を行いました。とってもいい天気に恵まれ、みんな全力で学習し、全力で遊び、楽しんでいました。

平成28年6月20日(母島レンジャー 宮川)

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  • 母島小中学校での授業

     母島レンジャーは、母島小中学校の子供たちが校外学習などを行う際、事前に国立公園の利用ルールや動植物についてのレクチャーを行っています。南崎、乳房山、属島に硫黄島...普段はいけないようなところにも行くことができる貴重な体験なので、子供たちも目をキラキラさせて話を聞いてくれます。

平成28年6月11日(父島レンジャー 川口)

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  • 「小笠原諸島の自然とラン」講演会

     小笠原ビジターセンターで開催した「小笠原ラン写真展」に合わせて、小笠原のランに関する講演会を開催させていただきました。写真展で展示できなかった写真のほか、保全対策の現状や都レンジャーの行った調査の結果など、現場の最新情報をお伝えしました。都レンジャーが島で講演会を行うのは初めての機会でしたが、島民を中心に多くの方々に聴講していただきました。
     また東京の神代植物公園でも、同様のランに関する講演を行わせていただきました。今後も機会があれば、小笠原の自然について多くの方々に情報発信していきたいです。

平成28年6月8日(父島レンジャー 川口)

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  • 小笠原ラン写真展

     2016年3月に、国立科学博物館の筑波実験植物園において「つくばラン展」が開催されました。その展示の中で小笠原のランが紹介されることとなり、東京都レンジャーが業務の中で撮影した、厳しい環境下で生き抜くランのさまざまなシーンを切り取った写真を提供しました。今回は、その写真を現地の小笠原にて、4月27日~6月8日まで展示しました。また写真と合わせて、保全の取組をパネルで紹介しました。
     今回のような展示をきっかけに、小笠原のランを知り、守り、伝える取組がいっそう進むことを期待します。

平成28年6月6日(父島レンジャー 後藤)

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  • オガサワラアザミ生育状況調査

     2008年から毎年行っている父島北部のオガサワラアザミ群落(東京都RDB:NT)の生育状況調査を5月下旬に行いました。父島ではオガサワラアザミの生育地が非常に限られており、大きな群落を有する当地域で生育状況を観察することは父島個体群の保全のために重要です。今年は調査区で土砂崩れが起こっており個体数が少なくなっていたものの、ここ3年でよく見られていたネズミによる食害は減っていました。このような基礎的な情報の蓄積が保全に繋がると考え、今後も継続して調査を行っていきたいと考えています。

平成28年6月3日(母島レンジャー 宮川)

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  • 南崎での外来アリ対策

     実は今、「ツヤオオズアリ」という外来種のアリが母島の一部に侵入し、カタツムリ類など在来の生態系に悪影響を及ぼしているという危機的状況があります。そこで、都レンジャーは環境省に協力して、このツヤオオズアリの根絶を目指して奮闘中です。地道な作業ですが、母島の自然を守るため、みんなで力を合わせて頑張っています。

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