小笠原の自然

東京都の取組 - 外来種対策 - 侵入防止対策

ニューギニアヤリガタリクウズムシ対策

  小笠原諸島には106種の在来のカタツムリの仲間(陸産貝類)が生息し、そのうち100種が固有種と認め
 られています。固有種の割合が高く(約94%)生物の進化の過程を示す非常に貴重な存在であることが高く
 評価されています。

  • 56_p09.JPGヒメカタマイマイ
  • 56_p10.JPGオガサワラオカモノアラガイ
  • 56_p11.JPGトライオンノミガイ

 その貴重な陸産貝類が危機的な状況にあります。主な原因は外来種のニューギニアヤリガタリクウズムシ(肉食性プラナリアの一種)による捕食です。本種は繁殖能力が強く体の破片からも再生可能であるため、一度侵入すると根絶することは困難です。小笠原諸島の父島では侵入が確認され、陸産貝類に大きな被害を及ぼしています。

  • 56_p02.jpgニューギニアヤリガタリクウズムシ
  • 56_p03.jpgカタツムリ(外来種)を捕食中

拡散を防止するために

  ニューギニアヤリガタリクウズムシが拡散してしまう事例として、靴底に付いた泥の中に含まれて持ち出
 されることがあります。ニューギニアヤリガタリクウズムシは塩分に弱いため、拡散を防止するためには靴
 の泥を落とした後に靴底を海水で洗浄すると効果的です。

  • 56_p04.jpg泥の付いた靴底
  • 56_p05.jpg靴底の洗浄

 

  ニューギニアヤリガタリクウズムシの拡散を防止することは、小笠原固有の陸産貝類を守るためにとても
 重要なことです。東京都では、父島と母島を繋ぐ定期船(ははじま丸)の乗船時・下船時に靴底洗浄マット
 を設置し、持ち出しや持ち込みを防ぐ取組を行っています。

  また、靴底や衣類などには外来植物の種子、グリーンアノールの卵などプラナリア以外の外来種が付着し
 ている可能性もあります。他の島へ移動する際には、侵入防止対策を行うことがとても重要です。

  • 56_p07.JPG父島二見港 乗船時
  • 56_p08.JPG母島沖港 下船時

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