えせ同和行為について
えせ同和行為について
えせ同和行為とは
「同和問題はこわい問題である」という人々の誤った意識が根深く残っていることに乗じて、何らかの利益を得るために、同和問題を口実として、企業や行政機関などに不当な圧力をかけることです。
このような「えせ同和行為」は、これまでなされてきた啓発の効果を一挙にくつがえし、同和問題の解決に真剣に取り組んでいる民間運動団体に対するイメージを損ね、ひいては、同和問題に対する誤った意識を植えつける大きな原因となっています。
えせ同和行為の現状
法務省人権擁護局が令和7(2025)年1月に行った、「令和6年中におけるえせ同和行為実態把握のためのアンケート調査」によると、回答のあった2,914事業所のうち、4事業所(0.1%)がえせ同和行為の被害を受けています。その主な内容は次のとおりです。
●えせ同和行為の内容
4 事業所が受けたえせ同和行為の内容は、「機関紙・図書等物品購入の強要」が 2 件、「その他」が 3 件(「求人募集料・広告募集料」、「建設資材購入要求」)であり、「機関紙・図書等物品購入の強要」の割 合が最も高い(50.0%)。
●えせ同和行為に際して使用された手口
えせ同和行為に際して相手方が使用した手口は、「部落差別(同和問題)を知っているかと言って脅す」、 「大声で威嚇する」、「責任者に会わせろと言って脅す」がそれぞれ 1 件、「その他」が 2 件(「ハガキ、 FAXでの請求」、「部落に関する名称が入った名刺を差し出す」)である。
●えせ同和行為の口実
えせ同和行為に際して相手方が口実としたことは、「単なる言いがかり、無理難題」が 2 件、「事務上 のミス」が 1 件であり、「単なる言いがかり、無理難題」の割合が最も高い(50.0%)。
令和6年中におけるえせ同和行為実態把握のためのアンケート調査
えせ同和行為への対応
えせ同和行為に関するQ&A
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A1 同和問題に関する図書であっても、一般図書の購入と同様に考えればよいのです。必要がないものであれば「購入しない。」という意思をはっきりと伝えて下さい。
購入を断ったにもかかわらず、同和の名をちらつかせて執拗に購入を強要したとしても、あくまでも「購入しない。」と意思表示を明確にすることです。
購入しない理由を言う必要はありません。その理由が争点となり、相手に口実を与える可能性があります。「検討する。」又は「予算がない。」などの曖昧な返事をするのではなく、毅然とした態度で「必要ありません。」とはっきり断りましょう。
もし「検討する。」と言ってしまったら「検討したが、購入しない。」と、すぐに伝えてください。
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A2 相手も刑事事件となることを怖れているため、激しい言葉を発しても実際に実力行使をすることはまずありません。もし暴力的言動があったならかえって警察への要請や通報などの手段がとりやすくなります。
対応される方は、相手を怖がらず、言動に注意して毅然とした態度で対応してください。
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A3 一般的には「特定商取引に関する法律」(旧・訪問販売等に関する法律)の第24 条(電話勧誘販売における契約の申込みの撤回等)が適用されます。
電話での勧誘販売は、消費者が不意打ちで勧誘され、判断する時間もなく契約する場合等があり、消費者を保護しなければ不公平なときがあります。そのための「消費者が一方的に契約をやめられる(申込みの撤回ができる)制度」が「クーリング・オフ」です。
申込みの撤回は書面で行うことが必要になります。なお、その際には内容証明郵便等で送付し保管しておけば、万一トラブルが生じた際に証拠となります。
「購入する。」と言ったがやはり不要なので購入したくないという場合は、次のような対応をしてください。
【まだ図書も契約書等も届いていない場合】
内容証明郵便等の証拠が残る方法で、相手方に申込みの撤回を通知してください。
【届いた図書に、契約書等が同封されていた場合】
相手から送られてきた図書に同封されているクーリング・オフについて説明がある契約書等を受領した日を含めて 8 日以内に申込みの撤回をしなくてはいけません。
【届いた図書に、契約書等が同封されていない場合】
通常は、相手からクーリング・オフについて契約書等の書面で知らされた日を含めて 8 日以内に申込みの撤回をしなくてはいけません。ただし、書面の交付を受けていない場合には、いつでも申込みの撤回ができることになります。
しかし、法律上は上記の通りですが、現実問題として後日トラブルが発生するおそれもありますので、図書を受領した日を含めて 8 日以内に申込みの撤回をするのがよいでしょう。
※ 送付された図書は、着払いで返送することも可能ですが、発送者負担で返送した方がトラブルを避けるためには有効です。
※ 申込みの撤回は、書面を発送したときに効力が生じるため、発送日が客観的に証明出来るようにしてください。【申込みの撤回の記入例】
契約解除通知書
住所
氏名 様
令和〇年〇月〇日に締結いたしました「〇〇〇〇(図書名)」の購入契約を解除します。
(図書の送付があった場合は次を加える。)
なお、送付された図書は返送しました。
令和〇年〇月〇日
住所
氏名又は会社名
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A4 図書の購入を断ることは、通常の商行為であり、差別ではありません。相手が執拗に「差別だ。」という場合には、「差別ではないと思うが、どのようにすべきか東京法務局などに相談する。」と言い、相談に必要だということで、相手の住所、氏名、電話番号等を聞いたうえで、東京法務局や人権部などへ相談してください。
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A5 対応にあたっては、相手のペースに乗らないようにして、同和問題への理解や取組を非難されたら「東京法務局などの公的機関に申し出て、同和問題のさらなる理解のために、今後どうすべきかを相談したい。」と伝え、東京法務局や人権部などへ連絡してください。
なお、東京都では広報東京都 12 月 1 日号で人権問題を特集し、同和問題等について都民へお知らせしています。また、同和問題に関する啓発冊子「明るい社会をめざしてー同和問題の理解のためにー」を発行していますので、是非ご覧になってください。
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A6 「同和問題については、行政が実施する行事等に参加し、必要な資料の提供を受けて理解を深めているので、購入する必要はない。」ときっぱりと断ってください。
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A7 一般的には「特定商取引に関する法律」(旧・訪問販売等に関する法律)の第59 条(売買契約に基づかないで送付された商品)が適用されます。その結果、当該図書の引取りを相手方に請求してから 7 日間又は当該図書が送られてきた日から 14 日間が経過すれば、自動的に相手方は商品の返還請求ができなくなりますので、それを自由に処分しても差し支えないこととなります。たとえ「一定期間内に返事又は返送がなければ承諾したものとみなす」などの文言があったとしても、購入を承諾しない限り売買契約は成立しません。
ただし、上記の期間内は、善良な管理者として保管する義務があり、所有者しかできない行為(書き込み等)を行うと、購入の意思があるとみなされ、相手方への支払義務が生じることがあります。
また、法律上は上記のとおりですが、現実問題として、後日トラブルが発生するおそれもありますので、次のような取扱いをするのが良いでしょう。
(1) まず送り主と現物を確認します。
(2) 配達された際に開封せず「受取拒否」と記入し、持ち帰ってもらいます。
(3) もし受け取って開封した場合は、内容証明郵便等で、「購入の意思がない」旨を明記して送り返します。内容証明郵便等を保管しておけば、万一トラブルが生じた際に証拠になります。
【記入例】
住所
氏名 様
令和○年○月○日に送られてきました「○○○○(図書名)」については、購入の意思はありませんので返送します。
なお、今後はこのような一方的な送付はお断りします。
令和〇年〇月〇日
住所
氏名又は会社名
(4) 送り返された腹いせに、執拗に購入を強要する言動があった際は、早め早めに警察や東京法務局に相談してください。
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A8 まず具体的な内容を確認してください。そのうえで、例えば「図書を購入してくれ。」とか「賛助金をくれ。」などと言われた場合は、「必要ありません。」「お出しできません。」ときっぱり断ってください。
さらに、「同和問題に理解がない。」「どのような協力ならやってもらえるのか。」などと言われた場合は、「東京法務局や東京都の指導等を受け対応したい。」と答えるのが良いでしょう。
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A9 このような場合であっても、他工事の下請け業者選定と同様に考えればよいのです。貴社の意思を毅然とした態度で伝えることが重要です。
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A10 このケースの場合、「請負業者名」等を教えることにより、請負業者や現場代理人に対して「○○から紹介を受けた」という言い方をされる場合があったり、公表事項についてのみ電話で教えた場合にも、同様に悪用される場合があります。電話での問合せには直接答えず、原則として、ホームページや現場の掲示を確認してもらうように案内しましょう。
このQ&Aは、法務省人権擁護局作成の「『えせ同和行為』を排除するために」及び(公財)暴力団追放運動推進都民センター作成の「暴力団対応ガイド」等を参考に作成しました。
◇えせ同和行為に対する問い合わせ先
東京都総務局人権部03-5388-2588
警視庁刑事部03-3501-0110
(公財)東京都人権啓発センター03-6722-0124
(公財)暴力団追放運動推進都民センター03-3291-8930
東京法務局人権擁護部03-5363-3067
東京弁護士会 民事介入暴力被害者救済センター03-3581-3300
第一東京弁護士会 民事介入暴力被害者救済センター03-3595-8575
第二東京弁護士会 民事介入暴力被害者救済センター運営委員会03-3581-2250
お問い合わせ
- 人権施策推進課同和啓発担当
03-5388-2588